「慶應キャンパス」をお読みいただき、誠にありがとうございます。2020年12月15日より、「慶應キャンパス」編集長となりました、慶應義塾大学理工学部、伊藤と申します。
「慶應キャンパス」は1972年12月15日に創刊いたしました。大学内で生じている学生運動に負けることなく、慶應義塾の学生(塾生)や卒業生(塾員)、慶應義塾に関わる教員・教授の方々のありのままの声を届けたいと、有志の塾生が集ったのがきっかけでした。以降、塾生を中心に企画、執筆、運営を行なっていました。しかしながら、2010年、休刊という選択をすることとなりました。
時は流れ、2020年12月15日、創刊からちょうど48周年という記念すべき1日に、「慶應キャンパス」は復刊いたしました。復刊までの流れをお伝えできればと思います。
私は、慶應義塾大学で学ぶなかで、慶應義塾の素晴らしさを感じることが多くありました。塾生との交流もさることながら、特に感銘を受けたのは慶應義塾の建学理念でした。慶應義塾のサイトを見ると、理念のページがあります。そのページを開いてまず目に入ってくる一言が「気品の泉源、智徳の模範」です。この言葉は、福澤先生の演説文から引用したものです。「智徳」の前に「気品」が述べられていることから、福澤先生は、ただ学問を修めることに目的を置くのではなく、学問を修めると同時に、もしくはそれ以上に、人格を育んでいくというところに目的を置いているように感じます。社会を先導していくにふさわしい人格を身につけさせたいという願いがあるからこそ、幅広い分野の授業を履修することができ、豊富な留学制度や奨学金制度が設けられているのでしょう。三田会のように、卒業してからも強い繋がりがあると言われているのも、慶應義塾の理念の下、学生生活において切磋琢磨したからなのかもしれません。
建学理念を知り、慶應義塾で学べることのありがたさを感じながら生活する中で、次第に私は慶應義塾のために何ができるだろうかと考えるようになりました。そんなある日、「慶應キャンパス」に携わっていた先輩とお話しする機会がありました。お話しした際、「慶應キャンパス」は休刊中でした。しかし、「慶應キャンパス」に対する熱い想いを伺い、私にできることは、この新聞を復刊させることだと感じました。以来、様々な方の協力もあり、復刊にたどり着きました。
改めまして、「慶應キャンパス」はウェブメディアとして復刊いたします。皆様のありのままの声を届けられるよう精進して参ります。時に、取材をお願いすることがあるかとは思いますが、その際はご協力をお願いします。
今後とも、「慶應キャンパス」をよろしくお願いいたします。
「慶應キャンパス」編集長
理工学部 伊藤