動画配信サービスYouTubeに面白い機能がある。お金を払うことで、生配信中の配信者にコメントを残せる機能が「スーパーチャット」、通称「スパチャ」だ。このスパチャ機能を使って、視聴者の質問に答える配信者が増えてきている。2チャンネル創設者のひろゆきやメンタリストDaiGoも、よく視聴者からの質問に答えている。生配信で直接有名人に質問できることは、視聴者からは魅力的に映る。よく考えたビジネスだ。
だが、時に新聞を読めばわかる内容を、数千円支払って聞く視聴者もいる。配信者もお金が支払われるため、「新聞を読め」とは口にできない。現代において、人々が何を信頼し、何を拒絶しているのかを垣間見ることができる。信頼に足る情報を提供する新聞の購読料を出し渋り、一人のカリスマの情報を頼ろうとする。どこか現代の風刺に見えて仕方ない。
マスメディアに対して、不信感の募る時世だ。マスメディアの流す情報を信頼できないのも、無理はないのかもしれない。しかし、新型コロナやワクチン接種に関するニュースやオピニオンなど、未だに情報収集の手段として新聞は欠かせない。ぜひ、YouTubeだけでなく、新聞にも目を通してもらいたい。