11月7日、神宮球場にて東京六大学野球の秋季リーグ戦最終週の試合が行われた。慶早戦初日だ。結果は、早大3―1慶大と慶大は敗れた。この試合で慶大が勝てば秋季リーグの優勝だったが、どちらが優勝するかは11月8日の試合で決まることとなる。慶大が優勝するのは、その試合で勝利することのみだ。
奮闘する慶大 早大に及ばず
慶大が動いたのは4回表、2死からの3番下山が安打。センター前にこれが慶大初の安打となった。しかし得点には繋がらず。5回表に7番宮尾、6回表に1番渡部遼がそれぞれ安打するも得点できない慶大。6回裏、早大に1点先制されてしまう。
1点をビハインドの7回表、この回最初の打者である4番正木が二塁打を放つ。送って1死3塁。バッターボックスには6番に代打藤元が立つ。藤元、遊ゴロで正木が生還。1―1同点となる。筆者としては嬉しい限りである。
しかし、7回裏、8番蛭間が2ランを放ち3―1と早大の勝ち越し、慶大は破れた。
華やかに、力強い応援
外野席には応援指導部がいた。球場に鳴り響く楽器の音色にあわせて、観客はリズムに乗る。残念ながら、コロナ対策で大声を出しての応援は禁止されていたため、全員で「若き血」を歌うということはできなかった。筆者はこの応援に感動した。試合開始は13時であるにもかかわらず、10時の時点で既に楽器の音が球場の外に漏れ出していた。試合中は休むことなく応援を続け、試合が終わり、選手たちが退場すると、応援部同士でエール交換をしていた。スポーツ観戦において、応援が主役になることはないけれど、応援があってこそのスポーツ観戦だと思った。
来季の慶大に期待
結局、11月8日の試合も慶大は早大に惜敗し、優勝を逃してしまった。誰よりも悔しく思っているのは他でもない選手たちだろう。来季に、その無念を晴らすことができるよう願うばかりである。
文責:伊藤